2009年1月22日木曜日

「試しにつくる」ことの大切さ

試しに作ってみるという行為は、
新しいことへのチャレンジを行うときには、
とても大切なプロセスだと思います。

「試作」や「プロトタイピング」、あるいは、
「模型づくり」、「モックアップ」という言葉で
表現されることが多いと思いますが、
デザイン・建築・工業製品の開発などの世界では、
通常よくやられていることだと思います。

平面に描かれたスケッチや設計図を、
立体として試作してみることで、
思わぬ設計上の齟齬(そご)が発見できたり、
作って手にとってみることで、
新たなアイデアが発想できたりすることがあります。

このようなモノづくりのプロセスだけでなく、
「コトづくり」についても、
「試してみる」ことは、重要なプロセスではないか
と、同時に思ったりします。

私の仕事の中で、組織変革プログラムのデザインと
その組織浸透を行うことがあるのですが、
これは、「コトづくり」といえるかもしれません。

今までと違うやり方、考え方に、組織を変えていく、
これは、非常に難しい仕事です。
トップの方に、その新しいやり方、考え方に
賛同していただけた場合、「よし!すぐに全社展開だ!」
と言っていただくこともあるのですが、
その場合は、「まずは試しに、小さな単位で始めませんか?」
と問いかけるのが、私たちの仕事になります。
小さな単位(少人数)での「試し実践」の中で、
自組織にとって、やりやすい方法をみつけながら、
少しずつ単位を広げていく、
はじめから大きな単位で始めると、
混乱と反発だけが残るのではないでしょうか。

「試してみる」ことを実践するときの一つのポイントは、
「素早く」試すこと、だと思います。
素早く試して、軌道修正、この繰り返しのサイクルを
何度も回してみる。
これが、よい方向に進んでいくための、
最も早い方法ではないでしょうか。

参考文献:発想する会社!