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2019年5月14日火曜日

「実践度」の5段階

実践度という尺度を定義してみようと思い立った。
単純に考えれば、「非常に実践している」から「まったく実践していない」の間を3段階とか5段階で定義することもできるが、よりイメージしやすい文言で定義するとどうなるだろうか。

上手か下手かどうかは一旦置いておくとして、実践している(行動している)という度合いを測る尺度として、以下の5段階はどうだろうか。

レベル5: 継続して実践している
レベル4: 実践したことがある
レベル3: 知識はある(説明できる)
レベル2: 聞いたことはある(説明はできない)
レベル1: 聞いたことがない(全く知らない)

レベル1~3は実践していない段階であり、レベル4になって初めて実践している段階になる。習熟度を加味しようとするとさらに高いレベルを定義したくなるが、それは別の指標に任せるとしよう。

2012年9月14日金曜日

不可能を可能にしたアポロ13号に学ぶ

人類初の月面着陸を成し遂げたアポロ11号。その次の12号も成功。さらに打ち上げられた13号は、世間の注目も低くなり始めていた。そして想定外の事故が起きる。

月に向かって飛行中、宇宙船の一部が爆発し、月着陸どころか地球に戻ってこれるかどうかもわからない危機的な状態に陥ってしまった。しかし、宇宙飛行士と地上の管制官たちの驚異的な努力により、地球生還を果たした。

映画にもなったアポロ13号。この事故は、「最も成功した失敗」と呼ばれているそうだ。テレビ番組でも何度も放送されていて、つい昨日もNHKのBSで放送されていた。この放送を見ていて、組織のあり方、働き方の理想について、あらためて多くの教訓を得ることができた。そのいくつかを書いてみる。

推測で状況を悪くするな

アポロ13号で事故の発生が明らかになり、動揺する管制室のメンバーに向かってフライトディレクターがこのように呼びかけたそうだ。

何か問題が起きたとき、競うように推測が飛び交い、混乱に拍車がかかることがある。大切なのは「事実」であって「推測」ではない。

教訓:事実でなく、推測を前提に仕事を進めていないだろうか。

現場の人間には現実がよくわかるが、管理側には見えていない

一部が爆発した宇宙船に乗っている宇宙飛行士には、事の重大さがわかっているが、警告ランプやモニター越しでしか様子をつかめない管制室では当初、「また警告ランプの誤作動か」くらいの認識しかなかったという。

教訓:現場から問題が上がってきたとき、管理側の自分はそれを軽視していないだろうか。軽視する根拠はなにか。自分の過去の経験は、軽視する根拠にはならない。

問題解決につながるアイデアがあれば、組織のどんな偉い人でも話を聴いてくれる

13号の事故の直後から、飛行士たちを無事に帰還させるためのあらゆる努力がなされたが、問題解決につながるアイデアを持っている人であれば、管制室のメンバーだけでなく設計のエンジニアであっても、その意見を聴いてくれる組織風土があったそうだ。

教訓:組織文化がフラットになっているだろうか。フラットな組織をつくろうとして、組織だけフラットにしていないか。

意思決定者が誰かが明確である

アポロ計画では、最終的な意思決定者は、NASAの長官でもなく、大統領でもなく、管制室にいるフライトディレクターが最終的な意思決定権を持っていた。大事な意思決定を行う必要がある時、意思決定の遅れが致命的になることがある。

現場の責任者(フライトディレクター)が最終的な意思決定者となり、組織のトップは支援者として現場を支える。これが、迅速な意思決定を行うための鉄則だ。

教訓:自分の仕事の最終意思決定者が誰か知っているだろうか。その人と自分の間に信頼関係はあるだろうか。

解決策は必ずある。絶対にあきらめない

アポロ計画に携わった人々が共有していた価値観。このような価値観が根底にあるからこそ、月着陸という偉業が成し遂げられ、さらには13号の絶体絶命の危機をも乗り越えられたのだろう。

教訓:できない理由を考えることが得意になっていないだろうか。あきらめる理由をいつも探していないか。

パニックになっても何も解決しない

「あきらめない」という価値観と同様である。

教訓:あれこれ大声で指摘するだけに終始していないだろうか。すぐに「責任」という言葉を持ちだしていないか。

全体に興味を持ち、自分の担当以外のことも勉強している

アポロ13号の事故で、電源不足の解決策をまかされたのは、26歳の担当官であったそうだ。彼は、自分の担当以外の分野も広く興味をもって勉強していて、フライトディレクターの信頼も厚かったそうだ。

深く、かつ広く知ろうとする好奇心が、自分の得意領域を豊かにする。深いだけでは視野が狭まり、得意領域が応用できなくなるということだろう。

教訓:専門バカになっていないだろうか。自分の仕事の範囲を、自分で狭めようとしていないか。

よし任せた。やってみろ

上記26歳の担当官に、フライトディレクターがかけた言葉。細かい指示はせず若手に仕事を任せると、任された若手の「やる気」に火がつく。

教訓:任せたと言いながら、あれこれ細かい指示を出していないだろうか。任せられる若手を、日頃から育てているか。


上記エピソードは、アポロ計画という特別なプロジェクトでの話であるが、自らの働き方や組織に置き換えても、決して大げさすぎるという話ではないと感じる。

2010年1月18日月曜日

アイデアの歩留まり

「歩留まり」という言葉は、
生産現場などでよく使われる言葉だと思います。

辞書をひいてみると、

「加工に際し、使用原料に対する製品の出来高の割合(大辞林)」

とあります。
不良品を少なくすることを、「歩留まりを上げる」と
言うことも、よくありますよね。

ところで、

製造業の品質の高さが、これまで日本の強みの一つであったのだと思いますが、
これは、「歩留まりを極限まで上げて行こう」というアプローチが、
功を奏してきたのだと思います。

「歩留まりを上げよう、品質を上げよう」というメッセージは、
疑いの余地のない、否定できない考え方のように思えます。
この考え方を、愚直に実行してきたからこそ、
工業立国としての日本が、今まで成り立ってきたのかもしれません。

しかし、企業の中の仕事を見渡してみたときに、
今、多くの企業が、
「新しい価値作り」がなかなかできない、
という課題に直面しているのではないでしょうか。

この、新しい価値作りというフェーズで、
もし、「歩留まり第一、品質第一」という価値観が、
組織を支配してしまったとしたら、
はたして、新しい価値が生み出せるかどうか。

光るアイデアを出せる人・組織は、
その何倍・何十倍もの、
光らなかったアイデアを出しているものです。

価値のモトとなる「新しいアイデアの歩留まり」という表現があるとすれば、
その歩留まりは、とても低い、という認識が、
まずは必要かもしれません。

低い歩留まりに対抗するには、
「数多くのアイデアを出す」こと、
それらのアイデアをバカにしないこと、
足りない部分を、補い合うこと、
そして、
つねにポジティブに向き合うことが、
大切なのではないか、とおもう今日この頃です。

2009年3月23日月曜日

できない理由を並べてみると、やるための条件が見えてくる

新しいことにチャレンジしようとするとき、
つい、いろいろなことを想定して、「むずかしそうだな...」と、
ネガティブな気持ちになることがあると思います。

そんなとき、
「できない理由を並べてないで、とっととやりなさい!」
という上司からの叱咤激励は、
時には効き目があるかもしれません。

一方で、そんな上司が成功体験を得た時代と今では、
世の中の複雑さの度合いが、ずいぶん異なってきていることも、
また事実だったりします。

「尻込みせずに、やればいいだけ」では済まないこともあるでしょう。

そんなときは、
「ここはひとつ、まず、できない理由を並べてみようか(^^;)」
とやってみると、面白いかもしれません。

出来ない理由を挙げることは、結構簡単にできるはずです。

出来ない理由を挙げていくと、
不思議なもので、情けない気持ちになってきたりして、
「なんでできないだっけ、この程度のことを」と、
自問自答したくなったりします。

また、現状ではできないが、この条件があればできるはず、
というところに、気づきやすくなるかもしれません。

「やれ!」と言われると、
「そんな簡単じゃないよ」と
反発したくなります。

「できないよね?」と言われると、
「いや、こうやるとできるんじゃないですか」と、
思わず言ってみたくなります。

ある意味単純ですが、
人間の感情って、
そういうことなんじゃないかな、と
思ったりします。

自分の内面にある、「あまのじゃく」を、
うまく利用してみるということでしょうか。

2009年2月5日木曜日

答えがひとつに定まらない時

なにかの答えを探すとき、
そこに、たった一つの正しい答えがある、
という前提を、無意識にもちながら、
探してしまっていることが、
よくあるのでなないかと思います。

学生時代に、試験問題に答えを書く訓練を受けてきた
私たちにとって、それは、
無意識の行動になっていると言ってもいいかもしれません。

現実の世界では、答えが一つに定まらない、
いろんな答えがありえる状況に、直面します。

そんなとき、裏付けデータなどを調べながら、
唯一の正しい答えらしきもの(最適解)を
導きだそうと、努力するかもしれません。

解を見つける当事者みんなが、納得できるものが
見つかればいいのですが、
データで証明できることばかりではないのが、
また現実です。

答えに近づく努力をした結果、
一つに絞れない状況になったとき、
大切になるのが、意思決定ではないでしょうか。

データで証明された答えが導けない場合、
なにを拠り所として、意思決定を行うのか。

これが、組織のリーダーに求められる資質なのかもしれません。

2009年1月22日木曜日

「試しにつくる」ことの大切さ

試しに作ってみるという行為は、
新しいことへのチャレンジを行うときには、
とても大切なプロセスだと思います。

「試作」や「プロトタイピング」、あるいは、
「模型づくり」、「モックアップ」という言葉で
表現されることが多いと思いますが、
デザイン・建築・工業製品の開発などの世界では、
通常よくやられていることだと思います。

平面に描かれたスケッチや設計図を、
立体として試作してみることで、
思わぬ設計上の齟齬(そご)が発見できたり、
作って手にとってみることで、
新たなアイデアが発想できたりすることがあります。

このようなモノづくりのプロセスだけでなく、
「コトづくり」についても、
「試してみる」ことは、重要なプロセスではないか
と、同時に思ったりします。

私の仕事の中で、組織変革プログラムのデザインと
その組織浸透を行うことがあるのですが、
これは、「コトづくり」といえるかもしれません。

今までと違うやり方、考え方に、組織を変えていく、
これは、非常に難しい仕事です。
トップの方に、その新しいやり方、考え方に
賛同していただけた場合、「よし!すぐに全社展開だ!」
と言っていただくこともあるのですが、
その場合は、「まずは試しに、小さな単位で始めませんか?」
と問いかけるのが、私たちの仕事になります。
小さな単位(少人数)での「試し実践」の中で、
自組織にとって、やりやすい方法をみつけながら、
少しずつ単位を広げていく、
はじめから大きな単位で始めると、
混乱と反発だけが残るのではないでしょうか。

「試してみる」ことを実践するときの一つのポイントは、
「素早く」試すこと、だと思います。
素早く試して、軌道修正、この繰り返しのサイクルを
何度も回してみる。
これが、よい方向に進んでいくための、
最も早い方法ではないでしょうか。

参考文献:発想する会社!