2010年10月28日木曜日

デザインの力でコストを下げる

いいデザインと感じられる製品は、
同様の機能をもつ他の製品に比べて、
値段がやや高いと感じることがある。

「いいデザインは付加価値なので、高く値段をつける」
ということなのだろうか。

これと逆のこと、

すなわち、いいデザインと感じさせながらも、
手頃な価格を実現することもできるのではないか。

デザインという行為を、
製品開発の最終工程での「お化粧」としてとらえてしまうと、
コスト増につながりやすい。

一方で、製品開発のプロセスの初期段階から、
「顧客にとっての価値を発見すること」を、
デザイン行為と捉え直すことが大切だと感じる。

顧客にとっての価値が、開発の初期段階から発見できていれば、
その価値の実現に注力することができ、
お化粧的な旧来のデザイン行為を、
本質的でないステップとして、そぎ落とすことができるかもしれない。

それは、結果としてコスト削減につながるだろう。

「いいデザインは、高くて当然」という認識のままでいると
そのいいデザインが普及せず、
消費者と供給者の双方が損をしてしまう。

いいデザインというものは、
魅力的な機能を有しているだけでなく、
無駄を排しているものだと思う。

コスト削減にもつながる、本質的なデザインが、
求められる時代になってきているのではないだろうか。

そのデザインは、価値生み出しているのか、それとも飾り付けなのだろうか。