2010年10月13日水曜日

その行為はデザインだろうか?装飾だろうか?

デザインについて考えるとき、デザインと装飾、この違いを意識するようにしている。デザインと装飾の違いは、どこにあるのだろうか。デザインについて語られているとき、「それは装飾のことでは?」と感じることも、しばしばである。

一つの考え方として、「装飾は、加えること」、「デザインは、余計なものを引いていくこと」、といえるかもしれない。

素材に対して、飾りを加えていくことで、楽しさ、美しさを演出することが、装飾ということだとしたら、デザインというのは、混沌とした現実から本質を見つけ出し、不要なものをそぎ落としていくという行為、と捉えてみたくなる。

なにかを加えたくなったとき、ほんとうにそれは必要なのかどうかを考えることが、デザインという行為の大切なステップなのではないかと思う。そしてその結果、加える代わりに、そぎ落とした方が魅力的になる、ということにたどり着くことがあるかもしれない。