2007年1月12日金曜日

ユーザ観察からはじめるデザイン その2

ユーザー観察が大切だと思う理由の一つとして、自分の想像力の範囲を、簡単に越えられる、というお話を書きましたが、もう一つの理由として、デザインチームのメンバー間相互の、共感を醸成することができる、という点が挙げられると思います。

自分たちでユーザーを観察してきた後、それぞれのメンバーが、自分が見たこと、聴いたことを、他のメンバーと語り合うことで、「そうそう、あのときのあの人の楽しそうな表情が忘れられないよ!」とか、「あの場面では、あんなに操作が大変なんだなー。愚痴をこぼしながら使っていたもんな。」など、人間の行動を、感情も含めて、深いコンテキストを理解しあうことができるようになると思います。

このように、ユーザーに共感し、そのストーリーにメンバー同士が共感し合える状況をつくるためには、事実を自ら見聞きする観察をすることが、とても大切だと思うのです。そして、共感できる事実にもとづいた、意思決定をしていくことができるようになると思います。