2007年2月6日火曜日

未知のアフォーダンスを発見すること

デザインする行為とは、どういうことかを考えていたとき、ふと、未知のアフォーダンスを発見することかも、と気がついたことがあります。

アフォーダンスという言葉は、すこし難しい概念ですが、「モノが持つ特徴(色や形、材質など)や、それが置かれた状況が、それを使うユーザに対して、そのモノ自体をどう使うかについてのメッセージを発していること」、といえるかもしれません。

例えば、バス停でバスを待っているときに、その近くにガードレールがあったら、思わず座りたくなったりします。ガードレールは椅子ではないことは、誰でも知っていますが、「座ることをアフォードしている」と、捉えることができます。

私たちが、さまざまなモノと触れ合う中で、その使い方を教わったり、強制されていないのに、思わずそう使っている、という状況があることに気がつきます。パソコンの画面上であっても、思わず[購入]ボタンを押してしまうとか(^^;)。これはちょっと違うかな(^^;;)

私たちが、日常生活の上で、あるいは業務の上で、無意識のうちに行なっていること、そこに注意を向けると、いいデザインとは何か、ということに対してのヒントが得られるかもしれません。ユーザを観察する、ということは、そのユーザが気づいていない、つまり、そのユーザにとって未知の、アフォーダンスを発見すること、なのかもしれないな、と思っています。