芸術作品に触れるとき、それを頭で理解しようとすると「わからない」という感想になってしまうことが多い。現代アートを見る時は特にそうだ。
なんだこれ?
という言葉が頭に浮かぶ。
そんな言葉が浮かんできてからが、鑑賞のはじまりだ。「役に立つか立たないか」という発想から、自分が抜け出すことができるかどうか。
作者がこれを創った動機はなにか?
そこに思いを馳せてみる。そうすると、想像力が目を覚まし、さまざまな思いが駆け巡るようになる。
そこにあるモノにとらわれるのではなく、それを創ったヒトに意識を向けてみる、と言ってもいい。
まあ、妙な理屈を付けて、無理して解説しようとする必要もない。なにかひとつでも気づきがあれば、それを見た価値がある。
東京都現代美術館 |