2009年10月14日水曜日

村上春樹著 1Q84 を読みました

村上春樹さんの小説、1Q84BOOK 1, BOOK 2)を読み終えました。

以前から、村上春樹さんの小説のファンで、
ほとんどの作品を読んでいるのですが、
長編は、重く深い余韻を読後に残してくれ、
短編は、軽快で楽しく、ウイットに富んでいる、
という印象を持っています。

1Q84は、2冊で1000ページの長編で、
読後に、ずっしりとした塊のようなものを、心に感じています。

読んでみて、ひとつ思ったのは、
「この小説は、二人の主人公(青豆と天吾)のラブストーリーである」
という印象をもちました。

他の登場人物、例えば「ふかえり」などの興味深いキャラクターは、
ストーリー展開にはかかせない役割を演じていますが、

その役割は、

青豆と天吾の、20年の空白を埋めるための舞台を整えるためにある、
と感じました。

青豆と天吾のそれぞれのストーリーを、交互に配置し、
読み進めて行くうちに、その二つのストーリーが、
ぐいぐいと近づいてくる、という感覚がおもしろいです。

ストーリーをデザインする、という行為に、
強い興味を持たせてくれる小説だと思います。