2009年12月30日水曜日

iPhoneで素早く先頭までスクロールする方法

iPhoneで、長いWebの記事などを読んでいて、
ふと、先頭までスクロールを戻したくなることがあります。

そんなのときは、何度も画面をフリックしなくても、
画面の最上部のステータスバーにタッチするだけで、
するするっと先頭に戻ってくれます。

ちなみに、ステータスバーとは、
バッテリーの残量や、電波状況の表示がある、
表示画面の一番上の部分のことです。

センスあふれるTVコマーシャル

テレビ番組を観るときは、
ハードディスクレコーダーに録画しておいたものを観ることが多く、
CMになると、早送りしてしまうことが多いのですが、

たまに、

じっくり観てしまうCMに出会うことがあります。

そんなCMの一つに、全日空のこのCMがあります。
夢見るヒコーキ。ANA

「センスあふれるとは、このことか!」と思わせる、
すばらしい音と映像だと思います。

このCMで、センスの良さを感じさせるポイントの一つは、
「大きさの逆転」にあるのかな、と思いました。

飛行機という巨大な装置、
一度乗り込めば身を委ねなければいけない乗り物を、
目的地であるニューヨークのジャズクラブのバーカウンターに着陸させる。
巨大なものをミニチュア化することで生まれる可愛らしさが、
その中に搭乗している乗客のワクワク感とともに、伝わってきます。

確かこのCMは、1年以上前から放送されていたと思いますが、
最近でも目にすることがあります。

先日、山手線の社内モニターにたまたま映し出され、
「おっ、ここでもやってるな」と思いながら観ていると、
近くにいた会社員二人組の一人が、
「おれ、このCM好きなんだよね〜」と言っているのが聞こえました。

映像作品として観賞でき、宣伝としての本来の目的も果たしている、
そんなCMに出会いたいものです。

2009年12月29日火曜日

プログの画面デザインを変更!

このブログの画面デザインを、
シンプルなものに変更してみました。

bloggerの機能で、テンプレートを変更するだけです。

以前は、"No. 565"という名前のテンプレートで、
色合いが好きだったのですが、

今回は、"Washed Denim"というものにしてみました。

ちょーシンプルなのもいいかと。

iPhoneからbloggerにポストできるアプリ

このブログは、Googleのbloggerを使っているのですが、
そのbloggerにiPhoneから投稿するためのアプリを、
偶然見つけました。

BlogPress Liteというアプリです。無料です。

試しに、そのアプリからポストしてみてます。

2009年12月28日月曜日

ヴェルナー・パントン展に行ってきました


東京オペラシティのアートギャラリーで開催されていた、ヴェルナー・パントン(Verner Panton)展に行ってきました。

「パントンチェア」で知られる、デンマークのデザイナーで、椅子をはじめとする家具やインテリア、照明のデザインが、彼の主なフィールドのようです。

幾何学的な線と、鮮やかな色で構成される彼の作品は、「これぞ60年代」と思わせるような、
「近未来的」な空間を提案していて、なつかしくもあり、かつ今見ると新鮮でもあります。

展示の中に、以下のようなメッセージが書かれていました。

自分が好きな色の椅子は、座り心地がよい。
One sits more comfortably on a colour that one likes.

形だけでなく、色が「気持ち」に与える影響の大きさを、よく表している言葉だと思います。

彼の世界観は、以下のホームページでも、よくわかります。

Verner Panton ホームページ

2010年を迎える今、60年代のパワーに負けないような、
新しいデザインの潮流を感じたいものです。

これからの時代、

パントンの時代にはなかったデジタルガジェットが、ますますあふれていくようになるかもしれません。

その「デジタルもの」が、

あっという間に時代遅れになる、安っぽい存在に留まるのか、
後世に残るエポックを作れるのか、
試される時代になるのかもしれません。

2009年12月20日日曜日

iPhoneでGmailを使うときは英語版Webアプリが便利

iPhoneで使うメールは、GoogleのGmailをメインで使っています。
iPhone付属のメールツールでもGmailは使えますが、
スレッド表示が使えなかったりするので、
Webアプリを使っています。

先日、英語版のWebアプリがとても高速になったという記事を読み、
設定を英語に切り替えて使ってみたところ、
今までの日本語版に比べて、格段に早く使いやすくなっていました。
英語版で使っても、メールそのものは日本語で問題なく読み書きできます。

Googleモバイルチームのブログによると、
iPhoneネイティブアプリも開発中ということらしいので、
それまでは、英語版Webアプリが便利なようです。

2009年12月15日火曜日

タッチスクリーンの使いやすさを感じさせるKindle for iPhone

iPhoneで使えるKindleアプリが、
日本のAppストアからもダウンロードできるようになりました。

早速ダウンロードして使ってみたところ、
かなりいい感じです。

指で画面を横になぞるだけで、ページを移動でき、
なにより、Kindle本体よりもサクサク動作します。

Kindle本体でアンダーラインを引いた箇所は、
iPhone版では、クリーム色の背景でハイライトされて表示されるようです。

iPhoneなので、Kindle本体より画面が小さいのはあたりまえですが、
液晶画面の鮮やかな表示で、小ささがあまり気にならないのが、
不思議です。

iPhone版では、Kindle本体では可能な辞書引きが、今のところできないようです。
Kindle本体同様、辞書が引けるようになれば、そうとう使えそうです。

2009年12月13日日曜日

Snow Leopardをインストール

自宅のMacに、遅ればせながら、Snow Leopardをインストールしました。

特にトラブルもなくアップデートが終わり、バージョンは、10.6.2となりました。
一点、普段使っているLogicoolのマウスドライバが無効になっていたので、
マウスドライバを再インストールする手間がありました。

プリンタドライバの最新版が、
OSのソフトウエアアップデートから入手できるようになったのは、
とても楽になるいい改善だと思います。

内蔵DVDドライブのファームウェアもアップデートされたようで、
そのせいかどうかはわかりませんが、
今までスリープを解除したときに、「ウィウィーン...」と唸っていたDVDドライブが、
静かなままになりました。

QuickTimeプレイヤーも、バージョン10となり、
アイコンが一新されたようです。
ムービーのトリミングが、プレイヤー上でできるようですね。

目に見える表面上の進化は目立ちませんが、64bit化に向けた第1歩といったところですかね。

2009年11月30日月曜日

雲のコレクターになる方法

先日、日経新聞の週末版で、
小説家の片岡義男さんが、いくつか本を紹介していました。

その中の一つの、The Cloud Collector's Handbookという本を、
購入してみました。

雲の種類として、数十種類が紹介されており、
各雲の紹介ページには、自分でその雲を見つけたときに、
日付や場所をメモする欄が設けてあります。

ちょうどこの本が届いたとき、NHKの番組で、
"Morning  Glory"という、オーストラリアで良く見られる雲を紹介する
番組を放送しており、さっそくこの本で探してみたところ、
66-67ページに、"Roll Cloud"という種類として載っていました。

ページをパラパラめくってみると、いろんな雲があるものだなーと、
感心してしまいます。

空を眺めるときの楽しみが、少し増えそうです。

2009年11月22日日曜日

LibraryThing(蔵書管理サービス)は使えそう

本の管理というのは、なかなか面倒な作業ということもあり、今まであまり熱心にやっていなかったのだけれど、LibraryThingというサイトは、なかなかよさそうだ。

今までは、MediaMarkerというサイトを少しだけ使っていたのだが、登録しようとする本を探すときに、検索先が日本のamazonのみのようで、洋書の登録が難しいという印象だ。

LibraryThingでは、多くの国の書籍検索エンジンに対応していて、和書も洋書もどちらも登録しやすい。おすすめ本や、似たような本を登録している人のリストを見ることもでき、読書の幅を広げられそうだ。

後記:
LibraryThingは、無料サービスの範囲が、200冊の登録までのようだ。また、MediaMarkerでは、ISBNを入力することで、洋書の登録が簡単にできるようだ。

2009年11月7日土曜日

kindle 2は、そこそこ使えます

amazonの電子ブックリーダー、kindle 2が、
先日届き、使い始めてみました。

最初に持ってみた印象は、「結構薄いな」
という感じで、重さも気になりません。

表示される文字も、スムーズな輪郭で、
無理なく読める品質だと思います。
フォントの大きさは、6段階に変えられます。

アンダーラインを引きたくなったら、
右下の"5-WAY CONTROLLER"という名前の
キー(携帯電話の十字キーのようなもの)を使って、
簡単に引くことができます。

購入した本のダウンロードは、
3Gネットワークの電波が良好なところでは、
スムーズだと思いますが、
私が操作したときは、"3G"の表示がされていなかったこともあり、
1分以上かかった印象です。
iPhoneでは、ソフトバンクの3Gネットワークを受信できていても、
kindleでは受信できていないことが多くあり、
現状では、Kindleは場所を選ぶのかなーという印象です。

動作は、決して速くなく、もうすこしキビキビ動いてほしいなーと
思う場面が多い、というのが正直なところです。

とはいえ、特に困るほどのこともないので、
とりあえずは、買ってみて損はなかったかも、
というところでしょうか。

2009年11月3日火曜日

Apple TVのソフトウェアがバージョン3.0に

昨年、Apple TVを購入し、
自宅のテレビでPodcastを楽しんでいますが、
先日、ソフトウェアがアップデートされ、バージョン3.0となりました。

最初のメニュー画面のデザインが大きく変わったことが、
目につく変更点ですが、
新たに加わった、"Internet"というメニュー項目を見てみると、
"Radio"の項目がありました。

iTunesがサポートしているインターネットラジオに、
Apple TVからも直接アクセスできるようになりました。

以前は、
iTunes上のプレイリストにインターネットラジオ局を登録しておけば、
Apple TV上からもそのラジオ局にアクセスできる、という仕様だったので、
これからは、もっと便利になりそうです。

2009年11月1日日曜日

Amazon Kindle 2を注文!

日本でも入手可能になった、
アマゾンの電子ブックリーダーKindle 2を、
注文してみました。

価格は259ドルで、その他に送料と手数料がかかり、
合計294ドルほどということです。

画面が大きなKindle DXが日本で使えるようになるまで、
待ってみようかなと思っていましたが、
とりあえず、使ってみますかねーということで、
注文してみたところです。

今週中には、届くようなので、楽しみです。

2009年10月14日水曜日

村上春樹著 1Q84 を読みました

村上春樹さんの小説、1Q84BOOK 1, BOOK 2)を読み終えました。

以前から、村上春樹さんの小説のファンで、
ほとんどの作品を読んでいるのですが、
長編は、重く深い余韻を読後に残してくれ、
短編は、軽快で楽しく、ウイットに富んでいる、
という印象を持っています。

1Q84は、2冊で1000ページの長編で、
読後に、ずっしりとした塊のようなものを、心に感じています。

読んでみて、ひとつ思ったのは、
「この小説は、二人の主人公(青豆と天吾)のラブストーリーである」
という印象をもちました。

他の登場人物、例えば「ふかえり」などの興味深いキャラクターは、
ストーリー展開にはかかせない役割を演じていますが、

その役割は、

青豆と天吾の、20年の空白を埋めるための舞台を整えるためにある、
と感じました。

青豆と天吾のそれぞれのストーリーを、交互に配置し、
読み進めて行くうちに、その二つのストーリーが、
ぐいぐいと近づいてくる、という感覚がおもしろいです。

ストーリーをデザインする、という行為に、
強い興味を持たせてくれる小説だと思います。

2009年9月23日水曜日

東京カワイイ★TV

Kawaii(かわいい)というムーブメントを紹介しているメディアとして、
「東京カワイイ★TV」というテレビ番組があります。
NHKの番組であるところが、面白いところです。

毎週土曜日、NHK総合23:30〜24:00に放送しています。

2009年9月21日月曜日

kawaii(かわいい)が世界に

「かわいい」という言葉が、海外に進出しつつあるようです。

特に、ファッションの世界で、
日本の女子の着こなしが、
注目されているようです。

ゴスロリ(ゴシック・ロリータ)という、
少し前のメイド喫茶ブームとも重なるサブカルチャーが、
欧米の女子に受け入れられている、
という現象が起きています。

欧米の伝統あるファッションショーでは、
今でも、長身細身のモデルたちが、
すまし顔でキャットウォークを闊歩する、
というスタイルが、随分昔から続いています。

一方日本では、
東京ガールズコレクションに代表されるように、
キャットウォークをスキップしながら、
笑顔を振りまき、
それを見ている観客たちが、
携帯で、今モデルが着ている服をリアルタイムで注文する、
という時代になっています。

どちらがいいか、ということはわかりませんが、
日本で生まれつつある潮流が、
今の時代の先端にある気がします。

欧米のセンスある若者たちは、
それに気がつき始めている、と言えるかもしれません。

従来の価値観や権威にとらわれず、
好きなモノ・コトを好きだと言える、表現できるパワー
を感じることができる現象の一つではないでしょうか。

2009年9月7日月曜日

ゆるキャラ大図鑑

先週、書店でゆるキャラ大図鑑という本を見かけ、
思わず買ってしまいました。
かな〜りおもしろいです。

ゆるキャラを生み出すためには、
まじめな人と、サブカルな人が
コラボレーションすると、うまくいくのではないか、
と推察しました。

2009年8月19日水曜日

リノベーションで魅力的になったホテル

先日、伊東にあるアンジンというホテルを利用しました。

ロビーや部屋のなかは、すばらしくデザインされており、
私が泊まった「源泉ヒノキ和モダン」というタイプの部屋は、
とても好ましいしつらえでした。







一方で、通路やエレベーターなど、
おやっと思うほど古いところが見え隠れしており、
ここがリノベーションされたホテルであることに、
少し時間を置いて、気がつきました。

館内の食事処は、モダンな障子で仕切られており、
落ち着いて食事ができ、食事の内容も、
とても満足できるものでした。



ただ、目を天井に向けたとき、
その場所が、かつての大広間(宴会場)であったことを、
天井の意匠が物語っていました。

細かく見てしまうと、
いろいろチグハグな意匠に気がついてしまうのですが、
古い建物を、コストをおさえながら、いいものにしていこうという姿勢は、
好ましく思いました。

また泊まりたいと思う、面白いホテルです。

ちなみに、部屋にあるヒノキ風呂は、
広くて深くて、とても気に入りました。

2009年8月18日火曜日

新型プリウスで山道を

先日、夏休みを利用して、新型プリウスで箱根・伊豆方面を走ってきました。



新型プリウスは、その低燃費性能から今や大人気で、
新車の納車まで何ヶ月も待たなければならないほどのようです。

昨年も、旧型プリウスをレンタルして、走ったのですが、
旧型と大きく異なる印象は、特にそのインテリアでした。



高級感がアップしていて、車格が上がった感があります。
これで従来よりさらに安い価格ですから、
人気もでるはずです。

気になる実燃費ですが、450kmほど走って、23.1km/lという結果になりました。



燃費を意識した走り方はまったくせず、高速道や山道を走ってこの燃費は、
すばらしいと思いました。

燃費の向上のために、さまざまな制御を行っているようですが、
一つわかりやすい制御の仕方としては、
下り坂で充電したバッテリーを、
上り坂でモーターを回すために使っている、
というのが、モニターを見ていると良くわかります。

下り坂、あるいはブレーキング時には、
エネルギーを回収できる機会があり、
それを利用することで、燃費が改善できるのだな、
という実体験をすることができました。

2009年7月29日水曜日

MONTBLANCのボールペンを買ってみました


MONTBLANC(モンブラン)のボールペンを、先日買ってみました。

いつも使っているペンは、LAMYのnoto(ボールペン)や、
STAEDTLERのtriplus fineliner(サインペン)などですが、
フォーマルな場面で使えるペンを、買っておこうかなと思い立ちました。

万年筆も持っていますが、インクの乾くスピードが問題になる場合があり、
ボールペンを選びました。STARWALKER RESINというタイプです。

いかにもフォーマルなたたずまいで、
スーツやシャツのポケットで、映えてくれそうです。
書き味もなめらかです。

2009年7月20日月曜日

Less but Better

ドイツの家電メーカーであるブラウンのデザイナーを努めていた、ディーター・ラムスの作品展を、府中市美術館に見に行ってきた。最終日ということもあって、美術館は盛況だった。

展示されていたものは、1950年代以降のブラウンの家電製品で、そのどれもが「今欲しい」と思わせるものばかりだった。私が高校生の頃、初めて買ったシェーバーが展示してあったりして、なんともなつかしい気分にもなった。

それらのデザインは、一言で言うと、

クリーンである

ということかもしれない。
単にシンプルというだけでなく、

機能をデザインしている

という意志が伝わってくる。

川崎和男さんも常々おっしゃっていることだが、デザインと装飾の違いをよくわきまえていて、気持ちがいい。

ラムスの時代は、家電製品はアナログ技術の時代だった。アナログ技術には、「必然の形態」というものがある。

「ラジオを聴く機械は、こうでなければならない」
「レコードを聴く機械は、こうでなければならない」

という必然性が。

その必然性をしっかり受け止め、クリーンなデザインに落とし込んでいるのが、当時のブラウンの製品かもしれない。

デジタル時代の今、デザインの自由度は大きく増している。アナログ時代にあった機能上の形の必然性が今はなく、自由にデザインできる幅が広がった。その自由度を、うまく活かせるかどうか、それが今、問われているのかもしれない。

展示の中に、ディーター・ラムスの「良いデザインの10箇条」が書かれていた。

  1. 良いデザインとは、革新である
  2. 良いデザインとは、実用をもたらす
  3. 良いデザインとは、美的である
  4. 良いデザインとは、理解をもたらす
  5. 良いデザインとは、謙虚である
  6. 良いデザインとは、誠実である
  7. 良いデザインとは、長命である
  8. 良いデザインとは、最終的にディテールへと帰結する
  9. 良いデザインとは、環境への配慮とともにある
  10. 良いデザインとは、可能なかぎりデザインを抑制する

これらの10箇条は、

Less but Better

という言葉に、集約されていたように思う。

ドイツの建築家、ミース・ファン・デル・ローエは、

Less is more

という格言を残したが、moreをbetterと言い換えたラムスの言葉は、家電メーカーであるブラウン、すなわち、ビジネス上の責任を担っている企業のデザインを率いていたからこその、名言であると思う。

2009年7月4日土曜日

「期待」をデザインする

先日の、某美術大学での、先生たちとのディスカッションで、
もう一つインスピレーションを得たこと、
それが、

「期待」をデザインする

ということでした。

広告や宣伝などのプロモーション手段は、
ある意味、期待をデザインしているのだと思います。

その上で考えるべきことは、
どんな期待を、どんなレベルでデザインするか、
ということかもしれません。

期待を高めすぎると、
後でがっかりさせてしまうかもしれません。

しかし、期待をさせなければ、
そもそも振り向いてもらえない。

このジレンマを解消することが、
期待をデザインすることの、本質かな、
と思います。

マーケティング論の、AIDMA理論や、
マズローの、欲求5段階説も、
からんできそうです。

そして、この「期待のデザイン」は、
「経験デザイン」の中の、
重要な要素になる、と思います。

なかなかチャレンジングで、
面白そうなテーマです。

2009年7月1日水曜日

シャッターチャンスを撮影後に発見する

以前の銀塩フィルムの時代では、
「ここぞ」というシャッターチャンスを意識しながら、
フィルムを大事に使っていたものですが、

デジタルカメラが普及した現在、
フィルム代を気にせず、
いつでも気軽に写真撮影ができるようになりました。

先日、某美術大学で、先生たちと雑談をしていたとき、
カメラの話題になったのですが、
そこで、あることにふと気づきました。

私の場合、
デジカメで、どんどんパシャパシャ撮影をして、
iPhotoに取り込んだ後で、「あ、これいい!」
という具合にしているなと。

これは、
「デジカメの世界では、シャッターチャンスを撮影後に発見している」
と言えるかもしれません。

おそらく、プロカメラマンは、以前から、
大量に写真を撮って、後で選ぶという作業をやっていたのだと思います。

デジカメになって、その作業を、一般の人間もできるようになった、
ということかもしれません。

「ハイ、チーズ」とか、「いちたすいちはに〜」など、
撮影の合図として今でもよく耳にしますが、
これは、大切なフィルムを無駄使いしないように、
シャッターチャンスを意図的に作るための作法だったのだと思います。

デジカメでも、「ハイ、チーズ」は有効だと思いますが、
いい表情は、ハイチーズのかけ声の「前後」に現れるものです。

気兼ねなく何枚でも撮れるデジカメでは、
その辺の表情を捉えられるように写したい、と思っています。

2009年6月21日日曜日

選択肢が多すぎるのも困りもの(iPhoneのメール)

またまたiPhoneネタですが、
OSが3.0になり、MMSメールにも対応して、
メールの選択肢が増えました。

現在のiPhone(3.0)で、標準で使えるメールは、

・SMS (ソフトバンク同士で、電話番号を使ってやりとりできるショートメール)
・MMS (3.0からできるように。@softbank.ne.jpアドレスの、日本で言ういわゆる携帯メール)
・Eメール(i) (iPhone専用の、@i.softbank.jpアドレス、Mac or PCからもアクセス可能)

の3種類があり、それぞれのメリット・デメリットがあります。

さらに、これはスマートフォンゆえの自由度というべきですが、
GmailやYahooメールに限らず、
たいていのメールサービスにアクセス可能です。

すべて使えるからと行って、
アドレスを4つも5つも、友人に伝えても、
相手を混乱させるだけかもしれません。

とりあえず、今のところの運用方法としては、
以下の形にしようかと思います。

・メールアドレスは、Gmailで統一
・相手がソフトバンク携帯だとわかっている時には、SMSを使うこともある

このような感じです。

Eメール(i)、すなわち@i.softbank.jpのアドレスは、
画面and音での通知用に、Gmailからの転送という形で活用し、
MMS(@softbank.ne.jpアドレス)は、当面お蔵入りになりそうです。

携帯メールをGmailにしている理由は、
将来、iPhoneでない携帯や、別のキャリアに乗り換えたときでも、
アドレスを変更しないで済む点と、
Mac or PCから、Webブラウザでアクセスできる点が大きいかもです。

2009年6月20日土曜日

iPhone 3.0でi.softbank.jp宛のメール着信音が鳴るようになりました

iPhoneのOSが、3.0にバージョンアップしましたね。

私も早速アップグレードし、
今のところ不具合もなく、快適に利用しています。

ところで、以前の記事で、
iPhoneのメール設定について、いろいろ書きましたが、
3.0にアップグレードすることで、
ひとつ解決したことがありました。

ようやく、
「i.softbank.jp宛のメールを受信したときに、着信音が鳴るようになった」
のです。

従来の携帯メールではあたりまえだった機能が、
やっと実装されました。

今まで、
「着信音を鳴らすためだけに、Yahoo.comメールに転送する」
という設定をしていたのですが、
この設定をしなくて済むようになりました。

2009年6月9日火曜日

着実に進化した新型iPhone

新型iPhoneが発表されましたね。
iPhone 3G Sという呼び名で、"S"がつきました。

OS 3.0の内容も発表され、
既存のiPhoneユーザも、あたらしい機能を
6月17日からのアップデートで、利用できるようです。

まずはアップデートして、新しい機能を
試してみようと思いますが、
ハードウェア面での進化も魅力的で、
買い替えちゃいたい、という衝動にもかられます。

ハードウェア面での私の注目点は、

・最大2倍のスピード
・カメラのオートフォーカスとマクロ
・バッテリーの持続時間

あたりかもです。

以下の機能は、OS 3.0で提供されるようなので、
今よりさらに便利に使えそうです。

・Mac (or PC) の高速無線モデムとして使える機能(Internet Tethering)
・テキストのカット、コピー&ペースト
・iPhone内のテキスト検索(Spotlight)

とりあえず、17日のOSアップデートが楽しみです。

flickrへのアップロードがiPhotoから簡単に

Mac用の写真管理ソフトiPhotoが、09年バージョンになって、
flickrへのアップロードが簡単にできるようになりました。

今まで、flickrに写真をアップロードしたことはなかったのですが、
iPhotoで簡単にできるので、少し使い始めてみました。

iPhotoでは、「イベント」という単位で、写真が管理されます。
これは、写真の撮影日単位のかたまりになります。

さらに、「アルバム」という単位を作ることができて、
どのイベントの写真からでも、
好きなようにアルバムに追加することができます。

iTunesでいうと、イベントは「ライブラリ」に対応し、
アルバムは、「プレイリスト」に対応する、という感覚ですね。

iPhoto上で「アルバム」を作って、
それをflickrに公開することが、ワンクリックでできます。
ちなみに、iPhoto上のアルバムは、
flickr上の"set"に相当します。

試しに、いくつかのテーマでアルバムをつくり、
早速flickrに公開してみました。

http://www.flickr.com/photos/vivid-experience-designer/

Web上で見ると、また違った雰囲気になり、
おもしろいと思います。

2009年6月8日月曜日

iPhoneのメール設定 その2

以前の記事で、
iPhoneでのメール受信時に、
画面表示と音(or バイブレーション)の両立を実現するために、
以下のような設定をしてみた、と書きました。

・iPhoneで使用するメールは、Gmailのアドレスにする。
・Gmail宛のメールを、ソフトバンクのアドレス宛に転送するようにする。

この方法は、Gmail宛のメールがソフトバンクのアドレス宛に
転送された時点で、画面に「メール着信」の表示が出て、
さらに、GmailをiPhoneからフェッチしたときに、
音が鳴る、ということを実現できます。

今回、さらに、

・相手の携帯メールから自分のGmail宛にきたメールをYahoo.comのメールアドレスに転送する

という設定を加えました。
このようにすると、Gmail宛に着た携帯メールが、Yahoo.comメールに転送された時点で、
音が鳴ります。

携帯からのメールは、即応を期待されている場合が多いので、
フェッチをまたずして音が鳴ってくれるほうが、助かりそうです。

さらに複雑になりましたが、画面表示と音が、ほぼ同時になるので、
より、通常の携帯に近づいたかもしれません。

iPhone OS 3.0になったら、このようなことをしなくてもよくなるように
なってほしいものです。

iPhoneをアスファルトの地面に落としちゃいました。でも...

先日、散歩しているときに、
iPhoneのカメラで、風景を撮影しようとしたときのこと、
右手に荷物をもっていたので、
左手だけで撮影しようとしたのでした。

そのとき、「つるっ」と手元が滑り、
iPhoneが美しい放物線を描きながら、
歩道のアスファルトに落下していきました。

「うわぁ!落とした〜」と思い、
購入3ヶ月で、新iPhoneに買い替えか!と
覚悟しました。

しかし、幸運にも、
バッテリーケース(juice pack air)
に包まれたiPhoneは、なんの問題もなく、
ケースに、少しキズがついただけで済みました。

ケースをつけていなかったら、本体にも
そうとうダメージがあったと予想されますが、
拍子抜けするほどキズもなく、今も問題なく
動作しています。

バッテリーを内蔵しているため、
ケースとしては、ややごついjuice pack airですが、
こんなアクシデントのときに、
とても役にたってくれました。

あと数時間で、WWDC開幕ですね。
どんな発表があるのか、楽しみです。

2009年5月31日日曜日

iPhoneで、赤外線通信の代わりにQRコードを使う

iPhoneには、通常の携帯についている赤外線通信機能がないので、
携帯番号やメールアドレスを、目の前の人と交換するときに、
少し面倒なことがあります。

いろいろWebサイトを調べていたら、
QRコードを使う方法があると知り、
なるほど!と思いました。

Step 1:

まず、自分の連絡先のQRコードを作って、
それを写真としてiPhoneに保存しておきます。

QRコードを作成するには、以下のようなサイトがあるようです。

1. http://qr.from.jp/katuyou.htm
2. http://qrcode.jp/

私は、Mac上で、上記1番の各キャリア用の文字列を、
上記2番のページにコピペしてQRコードを作り、
その画像ファイルを、iPhoneにメールで送信し、
iPhone上で画像を保存しました。

Step 2:

連絡先を伝えたい相手の携帯から、
写真として保存したQRコードを読み取ってもらうことで、
こちらの連絡先を、相手に転送します。

iPhoneを持つと、
メールの絵文字や、赤外線での連絡先交換などの、
独自に進化した日本の携帯文化を、意識するようになりました。

2009年5月26日火曜日

iPhoneのメール設定に、ひと工夫

iPhoneを使い始めて2ヶ月ほど経ちました。

iPhoneは、通常の携帯電話と異なる点がいろいろあるのですが、
「メールの着信に、ほとんど気づけない」
ということろが、ちょっと悩ましいところです。

ソフトバンクの自分のアドレス宛のメールを受信したときには、
「メールを受信しました」というメッセージが、
画面に表示されるのですが、
音やバイブレーションが鳴らないので、
画面を見ていない限り気づけません。

一方で、Gmailの自分のアドレス宛のメールをiPhoneで受信した場合は、
音またはバイブレーションが、一瞬鳴るのですが、
画面に何も表示されません。
音やバイブレーションが鳴る長さも指定できず、
一瞬しか鳴らすことができないので、こちらも気づきにくいのです。

Yahoo.comのメールアドレスを使ったり、
有料のMobileMeを使うと、画面表示と音を両立できるらしいのですが、
わざわざメールアドレスを増やすことも避けたいかなと。

とりあえず、以下のような設定で、当座をしのぐことにしました。

・iPhoneで使用するメールは、Gmailのアドレスにする。
・Gmail宛のメールを、ソフトバンクのアドレス宛に転送するようにする。

このようにすると、

Gmail宛のメールがソフトバンクのアドレス宛に転送された時点で、
「メールを受信しました」というメッセージが表示され、
さらに、Gmail宛のメールをiPhoneでフェッチしたときに、
音またはバイブレーションが鳴る、

となります。

なんだかややこしいですが、とりあえずということで。

2009年5月16日土曜日

テニスラケットのデザイン


学生時代には、部活動でテニスをやっていたのですが、
最近は、ゴルフばかりになっていました。

先日、テニスのお誘いをいただいたこともあり、
久々に再開してみようかなと思っているところです。

まずは、ラケットを新調するかなということで、
早速、渋谷のウィンザーラケットショップに行き、
購入してきました。

以前のラケットに比べて、最近のラケットは、
フレームの構造が、複雑になっていますね。
様々な形の断面を持つフレームが、
一体成形されているのでしょうか。
製造技術の進歩は、すごいです。

また、大胆なレタリングが、ほどこされていたり、
色使いがアシンメトリーだったり、
デザインの自由度が上がっているようです。

ちなみに、購入したモデルは、
Babolat(バボラ)の aeropro drive
というモデルです。

以前使っていた、PrinceのGraphite IIは、
いいラケットでした。
今度のも楽しみです。

2009年5月4日月曜日

iPhoneのバッテリーケースjuice pack airを購入

アップルストア銀座に立ち寄ったところ、
以前から気になっていた、
iPhone用のバッテリー付きケース
juice pack airが置いてあり、
即購入してしまいました。

これで、バッテリーが2倍くらいもつそうです。
若干大きく、重くなりますが、
思ったよりスマートな感じで、
日常的に使っていけそうです。

価格は1万円弱でした。
次期iPhoneでは、
バッテリーの心配が少なくなると
いいですね。

juice pack air

2009年4月27日月曜日

ストレートで飲むウィスキー

ウィスキー、とりわけスコッチは、
昔から好きで、よく自宅で飲むのですが、
飲み方としては、
氷を入れて、いわゆるオンザロックで飲んでいました。

以前は、それが普通においしかったのですが、
昔はおいしいと感じていた銘柄のものが、
最近、ちょっと物足りないという印象になっていました。

そこで、ストレートで飲んでみたところ、
これがおいしい!

以前は、強すぎて飲みにくいと感じていたのですが、
歳のせいか(?)、おいしく感じるようになっていました。

小さいグラスに、少し注ぎ、
それをチビチビやるのも、いいものです。

2009年4月20日月曜日

都市での生活に必要な移動手段

私は、3年ほど前に都心に引っ越してきたのですが、
学生時代からそれまで20年近く乗り継いできた車を、
その時に手放しました。

私自身は、子どもの頃から車が好きで、
スーパーカーブーム('70年代後半)の頃は、
イタリアやドイツの車の名前を、
せっせと覚えたものです。

郊外や、地方の場合は、
車が必需品の所も多いと思いますが、
都心に住んでみると、
自らの移動は公共交通機関で、
大きな荷物は、宅配で事足りることがわかりました。

また、都心では駐車場代が非常に高く、
「ドライビングを楽しむため」というだけでは、
維持費を負担する口実としては、
いささか不足しそうです。

欧州では、LRT(Light Rail Transit)と呼ばれる
路面電車を都市中心部に復活させ、
逆に、中心部への車の乗り入れを規制する施策が
とられている都市が、増えてきているようです。

郊外に車を止め、LRTで中心部に移動し、
車が走っていない街を、歩行者が闊歩する、
そんな都市が、欧州に広がりつつあるようです。

高度経済成長の時代は、多くの人が車を持つことを
夢見て、そして手に入れてきたのだと思います。

そして、経済が成熟した社会では、
車と、車以外の移動手段を公平に検討し、
住みやすい街をデザインしていく時期に
差し掛かっているのかもしれません。

私自身は、休暇をとったときは、
必ず車をレンタルして、
何百kmも走ることにしています。
移動のためというよりも、
運転する喜びを感じたい、と思うからです。

このあたりの欲求は、
合理性だけでは説明ができない領域ですね(^_^)

2009年4月12日日曜日

惹かれ合う感性

先日、NHKのBS放送で、
ニューヨークにあるチェルシーホテル(Hotel Chelsea)の紹介をしていました。

このホテルは、通常の短期滞在もできますが、
支配人に気に入られたアーティストなら、
長期滞在が可能で、中には10年20年も住んでいる人もいる
ということでした。

以前は、マーク・トウェイン、ボブ・ディラン、ジミ・ヘンドリクスなどの
著名人が住んでいたそうです。

長期滞在しているアーティストの部屋の中は、
まるで自宅のように、自由に飾り付けられており、
ペンキで壁を塗り替えてしまったりしてもOKなのだそうです。

住人の一人のインタビューで、
「ここでは、多少エキセントリックでも、誰も気にしない。」
というコメントがありました。

通常の社会の中では、異端視されてしまうアーティストにとって、
このホテルは、受け入れてくれる居場所として
心地よいのかもしれません。

感性豊かな人々は、
通常の社会の中での居心地の悪さを感じ、
一つの場所に、惹かれ合うように集まってくるのでしょうか。

「創造的な人は、たいていエキセントリックだ」
「トラブルが起きたとき、それを処理するのも
ホテルの業務のうちさ」
と、ホテルの支配人は語っています。

創造性を発揮させる環境には、
このような、どっしりかまえた親分が
必要なのかもしれませんね。

http://www.hotelchelsea.com/

2009年4月8日水曜日

反省が学びにつながる

先日のNHKの番組「プロフェッショナル」で、
茂木健一郎さんが、
「反省することが、学びにつながる、ということが、
脳科学的にわかってきた」
とおっしゃっていて、ほほーと思いました。

「ポジティブ思考」が流行っている現代社会で、
「反省とはネガティブ思考だからおやめなさい」
という論調を見かけますが、
この、「反省しなくていい」と聞こえる主張に、
私自身は疑問を感じていました。

反省するということは、
実際に起きた残念な結果と、
想定していたよい結果を比較することなので、
「今回のやり方ではうまくいかなかったから、
次回はちがうやり方でやってみよう」
という考え方になれば、それは学びと言えるのだと
思います。

反省しないという、表層的なポジティブ思考になってしまうと、
失敗した理由を深く自覚しないまま、
次々と新しいことにチャレンジすることになり、
時にはうまくいくこともあるでしょうが、
同じ失敗を繰り返すことになり、
本質的には成長していない、ということにも
なりかねない気がします。

一方で、

反省だけに終わって、次のアクションにつながらない
ということも、結構あるのではないかと思います。

強烈な失敗を経験すると、チャレンジそのものを
やりたくなくなるものです。

「反省しないでチャレンジを繰り返す」
「反省だけで次への行動がない」

この、両極端な態度は、結構身近にもあったりしますよね。

反省という行為を、高質な内省ととらえて、
それを自己の成長・学びとして、つぎへのチャレンジに活かす、
そんなサイクルを回せたらいいのかな、と思いました。

追記:
「反省」でなく「後悔」が、放送で言っていたことでした。
若干意味が違ってきますね。
「自分の選択に反映される価値観や世界観を反省し、
考え方を変えるきっかけにもなるわけです。」
とも茂木さんがおっしゃっているので、
お許しください(^^;)

2009年4月7日火曜日

「お客さまのため」とはどういうことなのか

「ユーザーのために」、「お客さまのために」という目標を掲げて、
日々、企業努力は続けられています。

「かけ声だけで、実際のところは...」という悩みがあることも、
また事実だと思います。

なにか、お客さまにとって価値のあるモノを作ろうとしたときに、
"User-Centered"や"Human-Centered"という考え方を取り入れて、
「お客さまのためになるモノ」を考えたりします。

そのとき、「お客さまのためになるって、どういうことだろう」
と思うことがあります。

「お客さまの要望に応える」ということは、
広い意味ではその通りなのだと思いますが、
要望に直接応えることが、長期的に見ると、
かえってお客さまの利益を損なうことになる、
ということもあるのではないでしょうか。

例えば、「楽に移動したい」という要望に対して、
「おまかせください。このボタンを押すだけで、
目的地まで、なにもしなくて結構です」
という解決策が、お客様のためになっているのかどうか。

確かに、楽に移動できて、要望を満たしていますが、
体を動かさなくても移動できるという機能が、
長期的に見ると、体の機能・能力を退化させるという
結果を生み出すかもしれません。

「身体的に楽をする機能」を日常的に享受しながら、
ダイエットのために、お金を払って体を動かしに行く、
ということが、現代社会ではすでに起こっていますよね。

「お客さまのため」とはどういうことなのか、
考え続けていく必要がありそうです。

2009年3月29日日曜日

飛行船が浮かんでいた

飛行船が、空に浮かんでいた。
見かけたときは、空中に静止しているような感じで、なんだか不思議な存在感があった。飛行船は、最近はアドバルーン代わりに、都心の空を飛んでいるようだ。
この写真は、昨日買ったiPhoneのカメラで撮影して、その後Polarizeというアプリでポラロイド風に加工してみた。

2009年3月24日火曜日

思考習慣を意識してみる

学習でも運動でも、繰り返すことで身に付く、
という実感があります。
「継続は力なり」というやつですね。

継続しようと思い立っても、三日坊主で終わってしまうことも
よくありますね。

一方で、特に意識はしていないのに、
知らず知らずのうちに継続していることに、
気がつきます。

何を食べるかという食習慣もそうですし、
どんな服を着るか、買うか、というのもそうかもしれません。

さらに、「どのように考えるか」という、
思考習慣とでもいうべきものも、
あるのではないでしょうか。

なにかが起こった時に、
それをどうとらえ、どう思うか、ということが、
いつも同じパターンであることが多いのではないでしょうか。

このような思考習慣は、日々繰り返されることで、
強固に身についている、といえると思います。

いつも後ろ向きにとらえてしまう習慣があると、
発言も後ろ向きとなり、
「ネガティブな思考回路」を強化していくことに
なるのではないでしょうか。

前向きなとらえ方をする人は、
「ポジティブな思考回路」を、日々強化しているのだと思います。

どんな思考習慣をもっているかは、
発言や、記述する文章に現れるものです。

ノー天気にならない程度に、
ポジティブな思考習慣を身につけたいと思う、
今日この頃です。

p.s.
ネガティブにならないコツを、ある人に教わりました。
それは、
「自分がコントロールできない事に、いちいちとらわれないこと」
だそうです。

2009年3月23日月曜日

できない理由を並べてみると、やるための条件が見えてくる

新しいことにチャレンジしようとするとき、
つい、いろいろなことを想定して、「むずかしそうだな...」と、
ネガティブな気持ちになることがあると思います。

そんなとき、
「できない理由を並べてないで、とっととやりなさい!」
という上司からの叱咤激励は、
時には効き目があるかもしれません。

一方で、そんな上司が成功体験を得た時代と今では、
世の中の複雑さの度合いが、ずいぶん異なってきていることも、
また事実だったりします。

「尻込みせずに、やればいいだけ」では済まないこともあるでしょう。

そんなときは、
「ここはひとつ、まず、できない理由を並べてみようか(^^;)」
とやってみると、面白いかもしれません。

出来ない理由を挙げることは、結構簡単にできるはずです。

出来ない理由を挙げていくと、
不思議なもので、情けない気持ちになってきたりして、
「なんでできないだっけ、この程度のことを」と、
自問自答したくなったりします。

また、現状ではできないが、この条件があればできるはず、
というところに、気づきやすくなるかもしれません。

「やれ!」と言われると、
「そんな簡単じゃないよ」と
反発したくなります。

「できないよね?」と言われると、
「いや、こうやるとできるんじゃないですか」と、
思わず言ってみたくなります。

ある意味単純ですが、
人間の感情って、
そういうことなんじゃないかな、と
思ったりします。

自分の内面にある、「あまのじゃく」を、
うまく利用してみるということでしょうか。

2009年3月22日日曜日

チャットとブログの間を埋めるメディア

短いメッセージ専用の、twitterというサービスを
使い始めてみました。

このブログの右側に、twitter updatesという欄をつくり、
日常の、ほんのちょっとしたことを投稿できるように
しました。

チャットは、時間的に同期した文字コミュニケーション、
ブログは、多少まとまりのあるトピックの発信、
twitterは、その間を埋める、
時間的には非同期だけれど、チャット的な気軽さが
あるようです。

なにかとなにかの間に、
新しい発想が生まれるものですね。

http://twitter.com/vivid_designer

2009年3月21日土曜日

鮮やかな緑


太陽の日を浴びて、
若葉が鮮やかに輝いていました。

花粉も目にしみる午後、
東京都庭園美術館の日本庭園にて

2009年3月18日水曜日

ニーズの前に「困りごと」を捉える

「お客さまは何を望んでいるのか」

商品やサービスを提供しようとする私たちにとって、
常に探求すべき課題だと思います。

顧客ニーズを捉えることが、とても大事なことというのは、
誰でも「そりゃそうだ」と言うことだと思います。

一方で、お客さまに「なにが欲しいですか」と単純に問いかけても、
即座にいい答えを得られるわけではないですよね。

顧客ニーズを捉えたい、というときに、
「ニーズは?ニーズは?」というところにとらわれ過ぎると、
とても実現できそうにない話や、あまり儲かりそうにもない話に
陥ってしまい、途方にくれてしまうかもしれません。

そんなときは、ニーズというものに直接たどりつこうと急がずに、
まずは、

「お客さまは、なにに困っているのか?」

という視点で、顧客と対話してみることが大切かもしれません。

ニーズを表す言葉の裏には、
困りごと、抱えている課題があるはずです。
そこをしっかり捉える事が大切ではないでしょうか。

困りごと・課題を捉え、それを深堀りすることで、
本質的なニーズを発見し、
それを解決するためのベストな手段が、
見えてくるのかもしれませんね。

2009年3月7日土曜日

図書館のデザイン

自宅の近所には、
徒歩すぐのところや、自転車で5分くらいのところに
区立や都立の図書館があるので、
週末にはちょくちょく行ったりします。

一番近い徒歩2分の図書館は、
とても古くて小さいので、蔵書数は望めないのですが、
雑誌類をのんびりブラウジングするのには十分な場所です。

図書館という場所は、静かにするところ
ということは、子供の頃から教えられている常識かもしれません。
確かに、どの図書館に行っても、たいてい静かです。
図書館は、静かであってほしいというのは、
私もそう思います。
閲覧席で、一人静かにいろんな本や雑誌をめくるのは、
大事な時間かもしれません。

その一方で、おしゃべりできる図書館というのも、
あってもいいのではないかと思ったりします。
2〜3人で連れ立って、本や雑誌の内容をネタに、
ワイワイしゃべることができたら、
おもしろい話ができそうな気がします。

学生でいえば、静かに授業を受けたあとの休み時間に、
廊下で友人と、授業の内容をあれこれ確認し合うような感覚でしょうか。

このようなおしゃべりが、本質的な学びにつながっている気がします。

図書館の入り口に、
右側は静かに読む図書館、左側はおしゃべり図書館
というような案内がでているような、
未来の図書館を、イメージしてみました。

図書館が、知的なにぎわいのある場所になるかもしれませんね。

そういえば、先日久しぶりに、
村上春樹の短編小説を見つけて読みました。
図書館を題材にした、さらっと読めるファンタジーです。

村上春樹 著、ふしぎな図書館

2009年3月1日日曜日

MacやITガジェットの情報番組(Video Podcast)

昨年Apple TVを購入して、Video Podcastを見るようになったのですが、
その中で、面白い番組を見つけました。

Macや、ITガジェットの情報を、
週に数回の頻度で提供してくれます。

GeekBrief.TV

という番組がそれで、
Cali Lewis(カリー・ルイス)という女性レポーターが、
弾丸のような早口英語で、
最新の情報を伝えてくれます。

Apple TVでなくても、Webブラウザだけでも楽しめますよ!

2009年2月17日火曜日

ミニマムなオーディオセット

以前、音楽を聴くためのオーディオセットに凝っていた時期もあったのだが、10年ほど前にBOSEのWave Radio/CDというコンパクトオーディオを購入してから、部屋で音楽を聴くときは、これだけで過ごしている。

大きさは、横幅が36cmくらいでとても小さいが、驚くほど低音が出る設計になっている。

もうだいぶ古くなってきたのだが、落ち着いた外観デザインの良さもあり、なかなか手放せずにいる。

小さな筐体で、いかに低音を出すかというBOSE社らしいチャレンジを、洗練された外観デザインの中に実現している製品といえるのかもしれない。
BOSE WaveRadio/CD

2009年2月10日火曜日

美しいものを観る習慣

日常の中で、いろいろなものが目に飛び込んでくるが、その中で美しいと感じるものに出会った時に、とてもうれしく感じる。

見る自分のほうに心の余裕がないと、美しいものを見ても見落としてしまったり、美しさを感じることができなかったりする。

感性というものは、見るもの、聞く言葉、あるいは食べるものなど、日頃触れているものによって、磨かれていくのだろう。

美しさに限らず、自分をポジティブにしてくれる何かに触れようとする習慣が大切に思える。

そう心がけていると、とくになにもないと思っていた日常にも、新たな発見ができるようなセンスを育てることができるかもしれない。


2009年2月5日木曜日

答えがひとつに定まらない時

なにかの答えを探すとき、
そこに、たった一つの正しい答えがある、
という前提を、無意識にもちながら、
探してしまっていることが、
よくあるのでなないかと思います。

学生時代に、試験問題に答えを書く訓練を受けてきた
私たちにとって、それは、
無意識の行動になっていると言ってもいいかもしれません。

現実の世界では、答えが一つに定まらない、
いろんな答えがありえる状況に、直面します。

そんなとき、裏付けデータなどを調べながら、
唯一の正しい答えらしきもの(最適解)を
導きだそうと、努力するかもしれません。

解を見つける当事者みんなが、納得できるものが
見つかればいいのですが、
データで証明できることばかりではないのが、
また現実です。

答えに近づく努力をした結果、
一つに絞れない状況になったとき、
大切になるのが、意思決定ではないでしょうか。

データで証明された答えが導けない場合、
なにを拠り所として、意思決定を行うのか。

これが、組織のリーダーに求められる資質なのかもしれません。

2009年1月29日木曜日

創造力と想像力

新しい価値を生み出そうとするとき、
創造力(creativity)の重要性は、
常に意識されることだと思います。

一方で、日本語では同じ読み方になる
想像力、すなわちimaginationも、
creativityと同様に、
重要なのではないかと思います。

この想像という言葉は、日本語では、
ネガティブな使い方をすることが
よくあるかもしれません。

「想像ばかりで、現実味のない話だね」

という感じで。

しかし、creationという行為は、
imaginationを形にする行為に
他ならないのではないでしょうか。

imaginationの豊かさが、creativityの能力と
大いに関係しているのではないかと思います。

想像したモノ・コトを、絵にしてみる、言葉にしてみることで、
創造に近づける、そんな気がしています。

2009年1月25日日曜日

20年前に録音したカセットテープ


以前の記事にも書きましたが、
昔、録りためていたカセットテープを、
iPodで聴けるようにしつつあります。

今日、サンプリングしたカセットには、
録音した日付がケースに書き留めてありました。

「1988年10月8日」

20年前に録音したものでした。

タイトルは、CASIOPEA STUDIO LIVEとなっており、
おそらく、FMで放送されたスペシャル番組だったと思います。

当時としては高価だったはずの、セラミック製の
SONY Metal Masterというカセットで、
気合いを入れて録音したのだと思います。

再生してみると、当時のCASIOPEAのメンバーが、
スタジオライブの一発録りとは思えないほどの、
スーパープレイを披露していました。

20年前に録音したカセットテープは、
今でも問題なく、音楽を再生してくれました。

iPodの中に入った音楽データは、
今から20年後、
どのような形で再生しているのでしょうか。
今は想像できない、イノベーションが
起きているかもしれませんね。

2009年1月24日土曜日

IDEOのHCDツールキットが公開されています

米国のデザインファームIDEO社が、HCD(Human-Centerd Design)のためのツールキットを公開していて、PDFファイルをダウンロードできるようになっています。

http://www.ideo.com/work/featured/human-centered-design-toolkit/

DESIGN TEAM VERSIONと、FACILITATOR VERSIONの2つに分かれていますが、FACILITATOR VERSIONは、DESIGN TEAM VERSIONの内容に、各ステップの時間配分や難易度などの注意書きが追加されているものになっていますので、ダウンロードするときは、FACILITATOR VERSIONだけでいいかもしれません。

IDEOのCEOであるTim Brownのブログを読んでみると、このプロジェクトは、Bill & Melinda Gates Foundation(ビルゲイツと奥さんが運営している財団)の支援を受けているようです。

ツールキットの中身も参考になりますが、全体の構成や見せ方なども勉強になりそうです。HCDのプロセスを、HEAR → CREATE → DELIVERという3ステップで構成しています。

Human
Centered
Design

HEAR
CREATE
DELIVER

の両方の頭文字が、HCDとなっているのが面白いですね。

参考文献:イノベーションの達人!

2009年1月23日金曜日

外部からの刺激で暗黙知が表出化する

一橋大学の野中郁次郎先生が、
もう10年以上前に発表された、知識創造プロセスの考え方は、
知識を、暗黙知と形式知に分けて考えることで、
はじめて見えてくる知識の獲得プロセスが、
見事に説明されています。

語ること、表現することが難しい、
身体知とでもいうべき暗黙知に注目することで、
創造的な行動のありかたをモデル化したと
いえるかもしれません。

暗黙知を、形式知として表現しようとする行動を、
野中先生の理論では、表出化"Externalization"という
モードで説明していますが、
この表出化という行動は、外部からの刺激によって
促されるという実感を、日々感じています。

頭の中にある知識は、外からの刺激、
例えば、
仕事仲間からの問いかけであったり、
雑誌の記事であったり、
あるいは、
街の雰囲気であったり、
など、
自らを取り巻く環境からの刺激によって、
言葉や絵・図として、頭の中から取り出しやすくなる
という気がします。

静かで集中できる環境に身を置いたとき、
意外とモノが書けなかったりするのは、
このような理由によるものかもしれません。

参考文献:知識創造企業

2009年1月22日木曜日

「試しにつくる」ことの大切さ

試しに作ってみるという行為は、
新しいことへのチャレンジを行うときには、
とても大切なプロセスだと思います。

「試作」や「プロトタイピング」、あるいは、
「模型づくり」、「モックアップ」という言葉で
表現されることが多いと思いますが、
デザイン・建築・工業製品の開発などの世界では、
通常よくやられていることだと思います。

平面に描かれたスケッチや設計図を、
立体として試作してみることで、
思わぬ設計上の齟齬(そご)が発見できたり、
作って手にとってみることで、
新たなアイデアが発想できたりすることがあります。

このようなモノづくりのプロセスだけでなく、
「コトづくり」についても、
「試してみる」ことは、重要なプロセスではないか
と、同時に思ったりします。

私の仕事の中で、組織変革プログラムのデザインと
その組織浸透を行うことがあるのですが、
これは、「コトづくり」といえるかもしれません。

今までと違うやり方、考え方に、組織を変えていく、
これは、非常に難しい仕事です。
トップの方に、その新しいやり方、考え方に
賛同していただけた場合、「よし!すぐに全社展開だ!」
と言っていただくこともあるのですが、
その場合は、「まずは試しに、小さな単位で始めませんか?」
と問いかけるのが、私たちの仕事になります。
小さな単位(少人数)での「試し実践」の中で、
自組織にとって、やりやすい方法をみつけながら、
少しずつ単位を広げていく、
はじめから大きな単位で始めると、
混乱と反発だけが残るのではないでしょうか。

「試してみる」ことを実践するときの一つのポイントは、
「素早く」試すこと、だと思います。
素早く試して、軌道修正、この繰り返しのサイクルを
何度も回してみる。
これが、よい方向に進んでいくための、
最も早い方法ではないでしょうか。

参考文献:発想する会社!

2009年1月21日水曜日

直観視と客観視の両方を意図的に行う

経験に裏打ちされた直観は、大事にすべき感覚だと感じています。
「うまく説明できないけれど、いい気がする/よくない気がする」
という感覚は、経験の中で培った、
無数の知識で構成されるコンテキストの上に
芽生えるのかもしれません。

一方で、冷静に客観視することも、大事なことだと思います。
経験のみがよりどころであると、自らの発想の枠から出られなくなりがちで、
客観視によって俯瞰してこそ、新たな気づきを得られることもありそうです。

直観を排してしまうと、感覚的、感情的な要素まで取り除かれてしまいそうで
す。直観したことを、客観視して裏付ける、発送の枠を広げる
といった相互補完関係を意識しながら、
使い分けしていきたいと思っています。

抽象論と具体論のスパイラル

抽象的な話はわかりにくく、具体的な話はわかりやすい、
というのが、一般的な印象かもしれません。

会議などの場で、「具体的に言うとどういうこと?」という質問が、
日々繰り返されているかもしれませんね。

一方で、あまりに具体論ばかりになってしまうと、
発想が広がらず、狭い視野の議論に終始してしまうかもしれません。

俯瞰する視点での議論は、
細かい具体性は見えないかもしれませんが、
全体感・方向感の把握のためには、
非常に有効だと思います。
全体感が共有されないままの具体論は、目的を見失う可能性も
高まってしまうかもしれません。

抽象的なコンセプトレベルの話ばかりで、
具体性に欠けることは困りますが、
具体的な話ばかりで、コンセプトがはっきりしないことも、
同様に困ってしまうのではないでしょうか。

抽象論と具体論を、意図的にスパイラルさせて、
コンセプトも、具体的なところも、
ブラッシュアップさせていくことが、大切かもしれません。

以前に書いた、混沌と秩序の話とも関係しそうですね。

時間軸を意識したデザイン

何かをデザインしようとしたとき、その対象そのものだけでなく、その対象をとりまく時間軸まで含めてデザインしようとする動きが、ここ数年の流れの一つになっている。

「エクスペリエンス・デザイン Experience Design」と呼ばれるデザインの考え方は、この時間軸をデザインしようというムーブメントである、と言えるかもしれない。

例えば、コンシューマ向け商品の場合、そのエクスペリエンス・デザインを考えると、その商品の外観デザインだけでなく、以下のポイントをデザインしていくことになるだろう。


  • その商品を、コンシューマにどのように知らせるかをデザインする
  • その商品のパッケージの外観、開け方、開けてから製品を手に取るまでの過程をデザインする
  • (電気製品の場合)電源の入れ方、入れてから使用状態に至る過程、電源のオフの仕方をデザインする
  • 長期間使用していく過程での変化をデザインする
  • 故障してから、修理、再使用の過程をデザインする


このような視点で、「ユーザーにとっての経験」をデザインしていくと、様々な「過程」を意識することになる。過程とは、ユーザーとその商品が共に過ごす時間だととらえると、イメージしやすいかもしれない。

時間軸として、長期の時間軸と短期の時間軸の両方を意識すると、デザインすべき過程を、整理しやすいと思う。

長期の時間軸を意識する例としては、長い期間使用するときに感じる製品の「雰囲気」や、故障や不具合に至ったときのサポート体制やリカバリー機能などがあるだろう。

一方で、短期の時間軸の例としては、使用するその時々で、ユーザーによる操作などの「接点」での製品の「動き・反応」が、重要なポイントとなるだろう。

商品を知ったときに驚きを感じ、購入したときに喜びを感じ、使い続けるにつれ満足感が高まり、故障したときのガッカリ感が、サポート・リカバリーによって感謝・信頼の気持に変わる。

エクスペリエンス・デザインとは、このような視点でのデザインかもしれない。

2009年1月20日火曜日

笑顔をつくる仕掛け


先日、原宿・表参道あたりを散歩しながら、
おもしろいお店をみつけました。
「たまごっちデパート原宿店」というお店のようです。

ここの店舗の外壁が、右の写真のようになっていて、
かわいらしいキャラクターに、思わず笑みがでてしまいます。

さらに、中央付近には、カメラとモニター画面があり、
カメラに写った人の顔を認識して、頭にうさぎの耳がついたり、
顔のまわりにいろいろな絵が出てきたりして、
道行く子供たちが、これで遊んでいました。

このような仕掛けは、子供向けに作られることが多く、
このお店も、子供向けですが、
遊んでいる子供たちは、一様に笑顔になっています。

大人でも、自然に笑顔をつくれる仕掛けがあってもいいですよね。
子供向けに限らない、そのようなデザインを探したいと思いました。

2009年1月19日月曜日

デザインの力でコストを下げる

現在売られている、デザインコンシャスな製品は、
同様の機能をもつ他の製品に比べて、
値段がやや高いと感じることがあります。
従来の狭義のデザインを、コストとして上乗せしているか、
「よいデザインは付加価値なので、高く値段をつける」
ということかもしれません。

これと逆のこと、すなわち、
デザインコンシャスと感じさせながら、コストを低減させ、
手頃な価格を実現することもできるのではないか、
と考えたりします。

例えば、無印良品の多くの製品などが、その例かもしれません。
「これでいい」と思わせるシンプルなたたずまいをまとった製品は、
気持ちのいいものです。

デザインという行為を、製品開発の最終工程での「お化粧」として
とらえてしまうと、コスト増につながってしまうと思います。

一方で、製品開発のプロセス全体を「デザインする」ととらえた時、
ムダな部分、本質的でない部分を
そぎ落としていくことができるようになり、
結果としてコスト削減につながるかもしれません。

「いいデザインは、高くて当然」という認識のままでいると
そのいいデザインが普及せず、消費者も供給者も、
双方が損をしてしまうかもしれません。

よいデザインというものは、
魅力的な機能を有しているだけでなく、
無駄を排しているのではないでしょうか。

コスト削減にもつながる、本質的なデザインが、
求められる時代になってきていると思います。

書く機会をデザインしたブログ

ブログというシステムは、書く機会をデザインしている、といえるかもしれません。

ブログが登場する以前は、HTML文書を、何らかの方法で書くことができる知識を
持った人が、自前のホームページ上に日記的なフォーマットで書いている程度
で、技術的な知識が壁となっていたように思います。

ブログシステムが登場した現在では、最初の初期設定の壁さえ越えれば、誰で
も、しかも無料で、Web上にページが持てるようになりました。これが、さまざ
まな人に、書く機会を用意したのだと思います。

インターネット上に公開されているという点で、メディアとしてはグローバルで
あり、世界中に発信できる可能性を、無料あるいはきわめて安価に提供できてい
るという事実は、ある意味驚くべき事実だと思います。

書籍、雑誌、テレビ、ラジオなど、既存のメディアは、編集者やディレクターと
いった専門家が、コンテンツの品質を高める役割を担っていますが、だれもが発
信できるメディアではありません。一方で、ブログは、品質はその人次第だけれ
ど、誰もが発信できるメディアになっています。

既存メディアの有名人が、ブログでも人気という話はよく聞きます。また最近
は、ブログでの発信が注目されて、既存メディアに取り上げられる、という流れ
もでてきています。ブログの記事が、書籍としてまとめられたり、テレビ番組の
ネタになったりしていますね。

ブログというシステムは、日記形式という、紙メディアしかなかった頃の単純な
フォーマットが、複雑なものも実現可能な最先端技術の上に現れ、さらに無料あ
るいはきわめて安価に提供されたとき、爆発的に普及したといえるのではないで
しょうか。

ブログに何を書くか、だれもが書く機会を得られる今だからこそ、一人ひとりが
「書くこと」の面白さを感じ、同時に難しさに直面しているのかもしれません
ね。ブログを発信することで、書く技術、伝える技術を体得した若者が、今後の
メディアをどのように変えていくのか、面白い未来が待っているのではないかと
思います。

2009年1月18日日曜日

魅力的な車作り


自動車という工業製品の魅力は、
言葉で表すと、表した言葉以外にも言いたくなり、
言い尽くせないものがあります。

個人で購入でき、その中に乗ることができ、
しかも動かすことができる。
目的地に移動するための手段であると同時に、
運転そのものも、楽しみの一つになる。

そのような車を作る技術を、日本は昔から
育んできました。

五感で魅力を感じられる車作りを、
合理化、効率化、コストダウンという制約を
乗り越えて、今後も続けっていってもらえたらな
と、応援したくなります。

2009年1月17日土曜日

無地でダブルリングのノート

仕事で使っているノートは、罫線がない無地で、ダブルリングのものにしている。
罫線なしを選んでいる理由は、自由に気楽に書ける気がするので。
また、ダブルリングのノートは、くるっと折り返せるので、机の上が狭くても、使い勝手がいい。
サイズはA4版で、ノートとしては少し大きめのものだ。A4のコピー文書を、そのまま貼付けることもできる。
版が大きいので、メモを書くだけでなく、スクラップブック的にも使える。ポストイットにメモしていたものを、そのまま貼ったりすることもある。



今使っているのは、この写真のもの。各ページにミシン目があり、ちょうどA4版の紙として切り離すこともでき、便利に使っている。

2009年1月15日木曜日

普通の紙をポストイット化してくれるスティックのり


アイデア出しのときや、ちょっとしたメモなど、
たくさんのポストイットを日常的に使っています。

ポストイットにあらかじめ塗布されている、
貼ってはがせるのりは、
イノベーションの事例として、
よく引き合いに出されますよね。

その、貼ってはがせるのりの、
スティックタイプ
普通に売っていて、これがとても便利です。

ポストイットでない普通のメモ用紙や、A4版のコピー紙などでも、
このスティック型ポストイットのりを塗れば、
どんな紙でもポストイットに早変わりです。

もちろん、一度貼ってもはがせますので、
ほんとに便利に使っています。

使い方のちょっとしたコツは、
塗りすぎないこと
です。さっとひと塗りで、オーケーですよ!


住友スリーエム はってはがせるスティックのり

2009年1月13日火曜日

混沌と秩序の意図的な往復

新しい価値を生み出そうとするとき、
調査・分析といった言葉から想像される
折り目正しい行為のみでやろうとすると、
優等生的というか、無難というか、
結果的にインパクトに欠けるものに
落ち着いてしまうことが多いのではないでしょうか。

一時代前の、高度経済成長の頃は、
作るべきものや、その目標値(性能や品質など)が
はっきりしており、
折り目正しい努力が報われていたのではないか、
と思います。

一方で、

なにが新しい価値になるか、予想がつかない時代となった今、
従来のやり方だけでは、なかなかいいものが生み出せなく
なってきたのではないでしょうか。

あたらしいアイデアがなかなか出ないとき、
議論は混沌とし、フラストレーションが高まるものです。
私たちは、このフラストレーションを避けるように行動したくなり、
秩序だった管理・統制が正当化されがちです。
しかし、管理・統制型のマネジメントからは、
新しい価値が生まれてこない、という
ネガティブスパイラルに落ち入ってしまう、
これが現状なのではないでしょうか。

新しいことにチャレンジするときに生じる、混沌とした状況、
この状況を、避けるのではなく意図的に実践すること、
これが、イノベーションを起こしていくために、
これからの組織マネジメントに必要なことなのではないでしょうか。

混沌のなかで、きらりと光るアイデアに気づき、
そのアイデアを、試行錯誤の繰り返しでブラッシュアップして、
実現可能な秩序を作り上げていく。

いまいち実現可能性が望めないときには、
もう一度、混沌の状況をつくりだす。

このような、混沌と秩序の意図的な往復が、
今後のマネジメントに必要とされている視点かもしれません。

参考文献:知識デザイン企業

2009年1月8日木曜日

音楽は時代をデザインする


イギリスBBCが制作した、ロックの歴史を描いた番組を、
NHK BSで今週放送しています。

中学・高校時代に、どっぷりロックを聴いていた世代の私にとって、
とても興味深く、なつかしい感覚になる番組です。

第3回放送の、パンクロックの回はとくに印象深いです。
高校生当時、私は、セックス・ピストルズが大好きでした。

すでにそのときは、ピストルズは解散していたのですが、
輸入レコード屋さんに通っては、
レアなレコードを買い求めていました。
ベルギー盤のライブアルバムとかがあったような。

ある時代に流行った音楽というのは、
その時代の象徴のような印象があります。

昔よく聴いていた曲を聴くだけで、
それを聴いていた時代の様子を、
ありありと思い出すことができますよね。
時代のコンテキストが、音楽と結びついている気がします。

そのときの時代が音楽をつくり、音楽がその時代をつくる。
そのようなスパイラルを、イメージしました。

よいデザインとは?

Tom Petersのブログに、面白い記事があった。

スティーブ・ジョブズのコメントとして、以下の言葉が引用されている。
"a design is good when you want to lick it"
なめたいと思う(ほど好きな)とき、
そのデザインはよいと言える
なんとも刺激的な表現だが、言い得ているなと感じる。

魅力あるデザイン、すなわち「なめたくなるほど」にデザインされているかどうか、それが大切な視点のひとつになると思う。